水玉の饗宴~大分市美術館「草間彌生 永遠の永遠の永遠」展~

かぼちゃのおばけ
オバケのQじゃなくてカボチャ

大分市美術館の「草間彌生 永遠の永遠の永遠」展を観てきました。

 

北九州市立美術館友の会が企画した本年度日帰り観覧ツアーです。

 

 

もうすでに残すところ2週間となった展覧会。

 

大分市美術館に着くと,霧の道中も嘘のように薄日が差して晴れ間も見え始めました。

 

 

紅白の水玉オバケ,もといオブジェが玄関でニョキッとお出迎えしてくれました。

 

 

エントランスホールには黄色いカボチャのオバケ。

 

いえ,彌生さんお手製のオブジェがどど~んと鎮座しておりました。

 

 

このカボチャならシンデレラは水玉ドレスだったのかしらん。

 

 

来る人来る人,記念撮影をする。

 

私もシャッターを切る。

 

他人様のシャッターも切った。

 

「私を避けていくなんて,あなた,ここに来た甲斐がないわよっ」

 

とカボチャに言われてるような気がしました。

 

これがウワサの彌生ちゃんパワーか。

 

夜中にはエンジン噴かして吹き抜けを突き抜けそうな威圧感。

 

 

カボチャの右手には彌生ちゃんの企画展,左手に常設展。

 

で,迷わず,右手へ移動。

 

チューリップの部屋
なぜ紅白なんだろ

いきなり芸術家の目を思い出した部屋。。。

 

こちらの目が血走りそうなモノクロの細かい点と線の密集。

 

 

撮影OKの札がある部屋は,紅白の水玉が乱舞。

 

彌生 in ワンダーランド?

 

この紅は国旗のアカかしらん?などと呆然と眺める。。。

 

 

明るすぎる照明で影が飛んでる。

 

どこを見ればいいんですか? 

 

焦点が定まらない。ヒトが立ってるとこが床なのね?

 

3体の物体はチューリップなのよね??

 

と自問自答して正気を保つ。

 

 

クラクラする極彩色の空間をやっとこさすり抜けると,芸術家によるポエムのような言葉が張り出されていました。

 

私には,芸術家ほどの生への執着はありません。

 

凡庸なひとでよかったとさえ,思いました。

 

 

圧巻は<<魂の灯>>と題された小部屋。

 

たかだか1分で小宇宙を体験しました。

 

順番待ちしていっしょに部屋に入ったおばあちゃんたち数人は「きれい~」を連発していましたが。。。

 

 

「光と水と鏡によるインスタレーション」。らしい。

 

万華鏡の中に入ったようでした。

 

真っ暗な部屋の中,四面に飾られた電球が白や黄,青と変わっていき,驚いて観ている自分たちがあちこちで鏡に映し出されてる。

 

自分が立っている足元にも光の洪水。

 

トビラ一枚隔てて宇宙に放り出された感覚。

 

1分でよかったです。

3分いたら伸びていたかも。

狭所恐怖症でなくても,たとえ10人いても。

 

これは賞賛です。あしからず。

 

こんな表現もあるんだなぁと,芸術家の言葉と作品に考えさせられました。

 

私にとっての「永遠」とは何か。。。。

 

この異次元の小部屋は当然、撮影禁止でした。

 

 

強烈な自我にヒリヒリしたあと,カボチャを横目に常設展へ移動。

 

 

企画展の会場から出てわかったのは、館内は彌生ちゃんワールドだということ。

 

テラスそばのガラス前に紅白のマネキンがあるなぁと見ていたら、誰かが円柱からジーッとこちらを睨んでる。。。

 

彌生ちゃんでした。

 

ドキッ

 

館内のゆったりした開放感は,吹き抜けと窓が多いせいでしょうか。

 

明るい渡り廊下を歩きながら,どこかで見たような気がするなぁ,この雰囲気。

 

と思っていたら,私を追い越した数人の関係者の話が飛び込んできました。

 

「どうりで似た感じがしたんですね。世田谷美術館を設計したひと(内井昭蔵氏)がここを設計したのですか。ほぅ」

 

そうそう,世田谷美術館でした! 

 

砧公園の緑や光を浴びながら,つぎの部屋へ渡っていく感じです。

 

中庭の彌生ちゃん
中庭にもニョキッ

大分の,その渡り廊下の先の常設展では,大好きな福田平八郎と高山辰雄の作品が展示されていました。

 

柔らかな線や光を包み込むようなタッチの福田氏とは対照的などこか寂寥とした雰囲気が漂う人物画の高山氏。

 

お二人とも大分出身だったんですねぇ。

 

と,ひとりごとを存分に楽しみました。

 

残念ながら,やっぱりここも撮影禁止。

 

わたしとしては,この常設展を観れただけでもラッキーだし,来た甲斐がありましたよ。

 

彌生ちゃん,ごめんなさい。

 

リンリン
でっかいリンリンちゃん

福田氏の雀にほっこりして,ちょっと珈琲ブレイク。

 

大分市立美術館を出たら,北九州市立美術館を設計した磯崎新氏設計の建物へ移動しました。

 

そこには,彌生ちゃん作「リンリン」が,ワンッ!

 

すごすぎる。

 

バルーンまで水玉ですか。

どんだけ愛してるんですか。

水玉には永遠の力があるんですねぇ。

 

と,リンリンと同じようにあんぐりしながらまたシャッターを切りました。

 

 

 

帰るころを見計らって小雨が落ち始めました。

 

鉄輪温泉を抜ける頃にはまた霧が立ちこみ始め,湯気と霧がまざって不思議な風景のなかへ戻るように帰路につきました。

 

お土産は,マウスパッドに間違えられたカボチャのポストカード。

 

ハロウィンにはもってこいだと思いました。

 

展覧会は、大分市美術館で今月20日(日)まで。

  

得体の知れないエナジーを感じたい方は,是非どうぞ。

 

 

北九州市立美術館の関係者の皆さん、ご一緒した友の会の方々、素敵な時間をありがとうございました!